
エドワード・バッチ博士は、フラワーエッセンスの微細な波動エネルギーが、機能不全を起こしている情動パターンの再整合を助けているのではないかと感じていました。肉体的パーソナリティとハイアーセルフ(高次の自己)のエネルギーとの整合性を高めることによって、心の平安や喜びの表現として反映されるおおいなる調和が、当人の内部に生じます。情動的因子が正されれば、患者は身体と精神の活力を取り戻し、どんな身体的疾患をも快癒させる力がもたらされるのです。
輪廻転生の思想を通じて、肉体的パーソナリティとハイアーセルフ(高次の自己)を関係づけたいバッチ博士は、以下のように述べています。
輪廻の過程においては、すべての魂が、地上でのしかるべき経験と理解を深めるという目的を持ち、与えられた理想に近づくためにパーソナリティを磨いているといわれています。この事実はあまり知られていません。忘れないでいて欲しいのですが、魂は特定の使命のために与えられるものであり、意識的にではないにせよ、人がその使命を果たさない限り、魂とパーソナリティとの間に葛藤が生まれることは避けがたく、それが必然的に身体の機能障害として発現してきます。(中略)
人類の記憶にないほどの太古から、病気の予防法と治療法は、神意をうかがうことによって、豊かにある聖なる薬草、植物、樹木という自然のかたちで人々に与えられてきたことはよく知られています。それらの植物は、いかなる種類の病気をも治すほどの力を秘めています。そうした薬草を使っている限り、治療に当たっては、何の注意事項もいりません。病人は治療を施され、元気になり、病気は健康回復とともに退散します。身体の中でもっともデリケートで敏感な部分である精神は、病気の発症と経過を身体よりもはるかに明確に表現しており、そのため、どのような薬が必要かを決定するに際しては、その指標として、精神の形態が選択されました。(中略)
より新しい、優れた癒しの術の夜明けはすぐそこまできています。およそ100年前に生まれたハーネマンのホメオパシー療法は、長い暗黒時代のあとにあらわれた最初の暁光であり、未来の医学に重要な部分を占めることになるでしょう。(中略)
癒しの問題についていえば、時代の流れと歩調を合わせながらその方法を変えていく必要があります。すなわち、物質主義の手法から脱却して、大自然のすべてを支配する神聖な法則に規定された真理の実在にもとづく科学へと移行させる必要があることを理解しなければなりません。
物質主義の世界では、物質界のさらに上にある因子が存在し、どのような性質のものであれ、それがわれわれの通常の世界を維持させ、病気にかからないようにしてくれているということが忘れられています。例えば、われわれの精神を抑圧する恐怖の感情は、物質的身体と磁気的身体のあいだに不調和をもたらし、細菌の侵襲を受けやすくしています。病気の真の原因は、われわれ自身のパーソナリティのなかに潜んでいるのです。(中略)
癒しはいずれ、物質的身体を治療する物理的方法から、精神的/霊的な方法へと移行するだろう。それは魂と精神に調和をもたらすことによって病気の根本原因を根絶する方向へと向かい、物理的な治療法は、治療を完成させるために必要な補助的方法として利用されるようになるだろう。(リチャード・ガーバー著「バイブレーショナル・メディスン」p.297-299より
【参考文献】