エドワード・バッチは、毎日のように探索を続けるうちに、次のような確信を持ちました。

『今年の後半に、探している植物が見つかるであろう。なぜなら、日がもっとも長く、太陽の力がもっとも強いときに開花するものだから。その薬効成分を百パーセント取り出すには、花だけを使えばよい。植物の生命は種子を形成する花の中に集められているからだ。』

『選びとる植物は、植物の種類の中で一番完全なものでなければならない。その花は、色も形も整っていなければならない。自然界はもの惜しみしないので、目指すものはたくさん見つかるはずだ。』

五月のある朝早く、まだ露が降りたままの瑞々しい野原を歩いていたときのことです。この露の一滴一滴にそれが降りている植物の薬効成分が含まれているに違いない、という思いがバッチの心の中にひらめきました。太陽のエネルギーが水滴を通して作用し、それらの薬効成分を引き出して、露の一滴一滴に力を帯びさせるためです。バッチは、自分がこの方法で求める植物の薬効成分を手に入れたならば、そこから製造される薬はその植物の完璧なエネルギーを含み、これまでに知られているどのような薬品にも見られない治癒効果を発揮するだろうと直感しました。植物の治癒力を抽出するプロセスは単純なものになる。それはすべての食品の中でもっとも完全な蜂蜜がミツバチによって花から集められるのと同じくらい単純なものだ、と彼は感じたのでした。


蓮華と蜜蜂


彼は、太陽が蒸発作用を起こしてしまう前に、ある花々から露をかき集めてこの理論をテストし、自らそれを試してみることに決めました。まず初めに、色々な花を揺すって、その露を小瓶に移しかえ、太陽光にさらされていた露を入れた瓶と、日陰になっていた露を入れた瓶とに分けました。

ロンドンでの後半生の日々、特にウェールズで過ごした数週間で、バッチは自分の感覚すべてが研ぎ澄まされ、ますます充実していくのに気づいていました。彼は、それまで自分が意識することのなかったものを見たり、聞いたり、感じたりすることができる自分に気づき始めていたのです。そのよく発達した触感を通して、彼は自分がテストしてみたいと思うどのような植物からも、波動と力を感じ取ることができました。

バッチは、植物の花びらや花全体を手に取るだけで、その花に秘められた性質や作用を感じることができました。その中には、心身のエネルギーを強化するものや活性化するものもあれば、吐き気を感じたり、発熱や吹出物などを起こすものもありました。彼自身が優れた研究設備であり、どのような科学的な機械よりも、直感と感覚という創造主が人間に与えた道具ほど優れたものはないと思いました。彼は波動に敏感な体の反応によって、花々から集めた露をテストしていきました。


春の野草


Bach Flower Counsel
バッチフラワーカウンセル
英国バッチセンター