特定の植物の露を初めて試験して間もなくの頃、エドワード・バッチは、海岸沿いの植相を調査するためにイギリスの国内を巡り、最後に海辺の小さな村アベルソクに辿り着きました。

アベルソクの海岸
Abersoch 海岸


この村で、彼は野生の薬効成分を抽出する「太陽法」を完成させ、新しいレメディの紹介となる自著「汝自身を癒せ」( Heal Thyself)の原稿も執筆しました。この本は、健康人と病人のタイプ(性格型)一つ一つについての長年にわたる集中的研究で明らかにされた、人間の性質に関する大いなる知識を含むものであり、病の真の原因と新しい治癒原理を説明するものでした。




この原稿は、毎日、野原のなかに座ったり海水浴のあとに浜辺で日光浴をしているときに書かれ、それを通してあらゆる病人に大いなる希望のメッセージが綴られました。

この本の中に、体の病は、主として肉体的原因によるものではなく、本人の正常な幸福感に干渉する乱れた心の状態、あるいはムードによるものであること、このようなムードが放置されたままになっていると体の器官や組織の働きを乱し、その結果、病気になるということ。そして、マインドは、誰においても精神的、肉体的な状態を絶対的に司るものであることが説かれています。

従って、心配や恐怖、憂鬱といった心の乱れは、平安な気持ちを失わせるだけではなく、神経を通して肉体に伝えられ、各臓器の正常な機能を攪乱し、組織の調子と活力を失わせる結果になるのです。そして、心が平和で幸せな気持ちを回復すれば、体も完全さを回復し、どのような苦痛も自動的に洗い流されるのです。このように、乱れたムードが病気治療の真の指標となるもので、体の不調を起こしている心の乱れを整えるものがフラワーレメディでした。

バッチは、人間には最高の幸せと喜び、そして健康の中に、地上の人生を導き入れるのに必要な知恵と知識がすべて授けられていること、それに気づきさえすればよいのであり、この知恵は直観と本能を通して人に与えられることを確信していました。この二つ、つまり直観と本能は、人間の「高き自己」と地上的性質との間の通信手段であり、聖なる源に発しているので絶対的な信頼をおくべきものでした。この「高き自己」にためらいなく従うことが健康と幸福の秘訣でした。

他人の干渉や提案によって自分自身の内なる確信に従うことが妨げられていると、恐怖心や不決断、嫌悪感といった摩擦し合う心理状態に襲われて、幸福な気持ちは損なわれ、健康をも悪化させてしまいます。

誰もが直感をもっています。バッチはそれを、自発性、つまり他に左右されずに自分自身でいる能力と定義しました。さらにバッチは直感について「自然でいること、自分自身の感性に完全に従うこと。そして他の人を干渉せず、自分への干渉も許さないこと。それは明るい子どものような状態です。」と述べています。

「汝自身を癒せ」の最後の文は、自分自身の聖なる知恵への絶対的信頼から結果してくる幸せの大切さを強調しています。

「兄弟、そして姉妹の皆さん、あなた方は、自らに神性があることを受けとめ、その意味を理解して、聖なる叡智の光に浴して下さい。そして幸福になり、幸福を分かち合うという神の大いなる計画に加わる仕事に着手して欲しいと思います。神の願いに従うためだけに存在し、若い仲間の力になることを大きな喜びとするホワイト・ブラザーフットと力強い絆を結んで仕事を始めようではありませんか」


キリスト


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バッチフラワーカウンセル
英国バッチセンター