エドワード・バッチは、新しく発見したゴース、オーク、ヘザー、ロック・ウォーターという4種類のフラワーレメディについて、この一連のレメディを完成させるためにはあと3種類のお花が必要であると感じていましたが、最初に発見した12種類のレメディと新しく発見した4種類のレメディのそれぞれの使い方を記した本を出版することにしました。そして、「12人の癒し手と4人の助け手」という原稿を書き、1933年の秋に出版されました。
本


残る3種類のフラワーレメディに対応する心理状態についてはすでに調べがついていました。そして、どの草と木がこの必要を満たしてくれるのかを、まもなく知ることになります。


一つ目は、人生を心ゆくまで生きたいという意欲がなくなっている、あるいはそういう気持ちが鈍くなっている人々に、生きることについてはっきりとした望みを起こさせるようなレメディが必要でした。バッチは、人間の性質について、豊富な知識と自分自身の体験から、人生に明確な目的を持つこと、どのような仕事にも強い興味を持つこと、人生全体に広く目覚めることが、私たち人間の健康と幸福のためにもっとも大切であることを確信していましたので、このレメディはとても重要な意味を持つものと考えました。あまりにも多くの人々が日常生活に興味を失い、退屈な気持ちになり、いやいや仕事をし、意識朦朧たる状態の中で機械的に務めを果たしています。このような精神状態は、本人からの生命力を奪い取り、体の健康に必ずや影響を与えることになるのです。生きることへの深い興味と積極性の喪失は、年配の人だけではなく若者にもはっきりと現れています。自分がやりたいものを見つけて、それが成功すると思っていたとしても、具体的にどのように進めるとよいのかわからず、結果的に面白くない自生を歩んでいる人は多いものです。このタイプの人々は、心身の調子を崩したとき、回復に向けて努力するよりも、どうしたらよいかわからず途方に暮れてしまうことがほとんどです。実は、回復への願いが欠けていることが、回復を妨げているのです。このような心理状態を救うために必要なフラワーレメディがワイルドオート(野生カラス麦)にあることをバッチは発見しました。

ワイルドオートの花
Wild Oat


二つ目は、人生を思う存分に生きながらも、何らかの経験によって心身が衰弱してしまい、前進する力を失った人々に必要なフラワーレメディです。バッチは、このような人たちをもう一度元気づけ、もとの健康を取り戻させるのに必要な生命力と温かさ、強さが、オリーブの花に含まれていることを発見しました。

オリーブの花
Olive


三つ目は、自分の志をよく知り、ひとつひとつ確実に達成し、たくさんのことを経験することで、何事にも強い自信をもち、そのような自分に倣うよう他の人々を従わせようとする人々に必要なフラワーレメディえ、バイン(西洋ぶどうの花)の中に含まれていることを突き止めました。

バインの花
Vine


バッチは、オリーブとバインのフラワーレメディについて、できるだけ自然な環境の中で育った木々から採取するために、スイスとイタリアの友人たちに太陽法を使ってお花のエッセンスを抽出するように依頼しました。そして、スイスからはバイン、イタリアからはオリーブとバインのエッセンスが送られてきました。そしてワイルド・オートは、バッチがクローマーを離れてバークシャー州ソツウェルの小村に行ってから発見しました。彼はワイルド・オートがあちこちの道端に生えているのをみつけ、五月の晴れた日にそこからエッセンスを抽出しました。

4年間で19種類のフラワーレメディを発見したエドワード・バッチは、自分の研究が一つの終わりを迎えたことを知りました。バッチは、自分の発見がはるかに大きな価値を有するものであること、科学的なやり方に反応しない重病や不治の病がフラワーレメディで治癒すること、医療のさまざまな分野における自分の経験をすべて合わせても、この新しい花の療法に匹敵するものはないことを確信しました。そして患者たちは皆、体の健康を回復するだけではなく、生きる喜びと人生への興味を持つことができました。たくさんの人々がバッチのもとにきて、こういいました。

「私に何をしてくださったのか知りませんが、とても気持ちよく感じるのです。恐れや心配事がなくなりましたし、人生をやり直したい気持ちでいっぱいです」

バッチは、自分の発見したフラワーレメディを、イギリスだけではなく、海外にも広める決意をしました。


イギリスの田舎


Bach Flower Counsel
バッチフラワーカウンセル
英国バッチセンター