エドワード・バッチは、植物を調べている中で、花そのものには探し求めている治癒物質は含まれておらず、植物から集めた露にある種の明確な力が含まれていることに気づきました。そして、治癒物質の抽出プロセスにおいて、太陽のエネルギーが必要不可欠な要因であることも判明しました。日陰で集められた露は、太陽の光をいっぱいに浴びている植物の露ほどには力をもっていなかったのです。太陽に暖められた露が植物の性質を吸収していることを証明した彼は、フラワーレメディの製造法を完成させる決意をしました。

それぞれの花から充分な量の露を集めるのは、かなり手間のかかる仕事であり、時間がかかり過ぎます。そこで彼は、選んだ植物からいくつか花を摘みとり、近くの清流から汲んできた水を一杯にはったガラス製のボウルにそれらを浮かべ、野原の上で数時間、太陽の光を充分に浴びせました。これによって、水が植物のパワーを帯び、強い力を生むことがわかり、彼は非常に満足を覚えました。彼はついに、何年も探し求めていた新しい薬の製法を開発したのです。のちに彼が発見した19種のフラワーレメディ(お花の治療薬)はすべてこの太陽法(sun method)で作られました。

バッチはこの発見を非常に喜びました。この方式では、使われる植物を壊したり傷つけたりすることがまったくありません。すべての製造過程は、その植物が育った場所で行われます。摘み取られる花は、どれも新鮮で完全な状態のまま使われ、植物から水へと移す際に、花のパワーはまったく失われずに済むのです。これは、バッチがずっと念願であったシンプルな方式で、火、土、風、水という自然界の四大元素がここに使われ、それらが一つになって大きな効き目を表わす治療薬を生み出すというもののです。

バッチは、1930年に書いた論文の中で、太陽法について、次のような言葉を書き入れています。

「地は植物を育み、風は息を与え、太陽あるいは火はその力を分かち、水は集めてその有益な磁気治療力でいっぱいになります」

「この製法の単純さがあなた方をつまずかせることのないように、と願うものです。調べれば調べるほど、ますます自然界が単純であることに私たちは気づくのです。

バッチは、この実践的かつ平易な治療薬の開発により、真の知識は人間の頭によって得られるものではなく、生命の自然かつ単純な真理を受けとめる能力によって生まれるという確信を持つようになりました。


Bach Flower Counsel
バッチフラワーカウンセル
英国バッチセンター