これまでの医学で使われてきた薬は、病気の症状を和らげることはあっても、その奥に隠れた原因ームード(気分)ーまで取り除くことはありませんでした。そのため、患者は、心身のトラブルを克服するための手助けが得られないままになっていました。病気がなかなか治らずにいる人が多いのはそのためです。

気分の乱れは病気を引き起こします。症状がすぐに収まったとしても、病気を引き起こした「気分」をよく取り除いておかないと、無意識のうちに内臓の各器官や組織に影響を与え、慢性の病気を引き起こすことがあります。しかし原因となった「気分」をよく取り除き、心身の乱れから回復すれば、慢性病や不治の病も消滅します。長期に渡る深刻な病気の場合、ゆっくりとした歩みを取るかも知れませんが、忍耐強く取り組めば必ず反応することになります。この場合、回復したいという願いが常に決定要因となります。

エドワード・バッチは、研究を進めていくにつれて、体の健康は心の状態によってコントロールされ、体の訴える症状とは関係なく、ムード(気分)やフィーリングが薬の指標になるという結論に達していました。つまり、病気そのものではなく、パーソナリティを治療するというのが新しい薬学体系の原則でした。

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